第5回日本数式処理学会理論分科会&システム分科会合同研究会開催のご案内


第5回日本数式処理学会 理論分科会&システム分科会合同研究会を 下記のように開催致します。皆様のご参加をお待ち申し上げます。

主催基礎理論分科会、システム分科会共催
開催日2012 年 12 月 27日(木) 〜 28日(金)
場所京都大学工学部総合校舎111講義室
〒606-8501 京都市左京区吉田本町 (市バス「京大正門前」下車)
ポスタープログラム(PDF版)


27日(木)
15:15
  〜
 15:20
ごあいさつ
15:20
  〜
 16:00
藤村 雅代(防衛大学校)
ブラシュケ積の幾何学的性質と計算実験

アブストラクト
 メビウス変換やブラシュケ積の像や逆像の持つ幾何学的性質についての 研究が,近年 Daepp, Gorkin and Mortini (2002) や Frantz (2004) などにより行われている。ここでは,それらの結果を紹介したのち, その拡張となる性質をデモを交えて解説する。また,この現象を数学的に 証明するさいに数式処理システムでは処理が困難な計算が生じることに ついても説明を行う。
16:10
  〜
 17:00
招待講演
山口哲(Maplesoft社 Executive Vice President),
岩ヶ谷崇(サイバネットシステム株式会社モデルベース開発推進事業部)
Maplesoft が考える数式処理技術の現状と展望

アブストラクト
 Maplesoft は数式処理システム『Maple』の開発ベンダーとして, 25年以上に渡って研究・教育活動への数式処理技術の各種応用を進めてきている。 本講演では,最新版の Maple 及び 2013 年に向けた Maplesoft 社の 数式処理の応用に関する取組みを紹介すると共に,世界の主要国での Maplesoft 製品群の利用シーンも紹介し,数式処理技術の応用面と 今後の課題や可能性について解説する。
17:10
  〜
 18:00
岩根秀直(富士通研究所ITシステム研究所デザインイノベーション研究部)
「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトと数式処理

アブストラクト
 国立情報学研究所は2011年11月に人工頭脳プロジェクト 「ロボットは東大に入れるか」を発足した。本プロジェ クトでは2021年に東京大学入試を突破することを目標に 掲げている。富士通研究所では数式処理(特に限量記号 消去法)の研究を行っており,その技術により入試問題 を解くことができるため,2012年09月に本プロジェクト の数学チームとして参画することを発表した。 本発表では,数学チームでの取り組みについて紹介する
28日(金)
9:00
  〜
 9:50
招待講演
廣田悠輔(神戸大学大学院システム情報学研究科)
GPUによる高速な正方行列の特異値分解

アブストラクト
 計算機を用いて数値的に正方行列の特異値分解を行うとき, プログラムの実行時 間の大部分は正方行列の二重対角化と, 特異ベクトルの逆変換によって占められる。 本講演では,2つの代表的な二重対角化アプローチと, それらに基づく二重 対角化アルゴリズムについて紹介する。 その後,二重対角化アルゴリズムのうちの1つと 対応する逆変換アルゴリズムについて, GPU向けのBLASを使用した高性能 な実装方法について説明する。
10:00
  〜
 10:50
木村欣司(京都大学大学院情報学研究科)
数値線形代数における前処理と数式処理における固有多項式計算の高速実装について

アブストラクト
 数値線形代数における前処理として,数値不安定性のため, 現代ではどなた も利用していないが,ガウスの消去法により, 直接法として上Hessenberg行列 への変換を行うアルゴリズムが存在する。 一方で,数式処理における固有多項 式計算では,有限体を用いるために, mod計算の少ないKrylov部分空間法を用い たものが有効である。 上Hessenberg行列への変換を可能にするものと, ブロッ クコンパニオン行列への変換を許すことで, より高速化したものが考えられ る。 数値計算における直接法として上Hessenberg行列への変換をおこなうアル ゴリズムの演算の順序を変更することにより, 数式処理におけるKrylov部分空 間法を用いた上Hessenberg行列への変換と完全に一致することを紹介する。
11:00
  〜
 11:50
招待講演
多田野寛人(筑波大学システム情報系情報工学域)
複数右辺ベクトルをもつ連立一次方程式の数値解法と並列固有値計算への応用

アブストラクト
 複数右辺ベクトルをもつ連立一次方程式の数値解法として, Block Krylov 部分 空間反復法がある。 同法はこのような連立一次方程式を効率的に解くことができる一方で, 近似解の精度劣化や数値的不安定性の増大が問題となっている。 本講演では,高精度近似解を生成するBlock Krylov 部分空間反復法について述 べ,数値的不安定性の除去方法についても触れる。 また,Block Krylov部分空間反復法の応用例の1つである, 周回積分を用いた並列固有値解法 Sakurai-Sugiura 法についても述べ, Block Krylov部分空間反復法を用いることで高速に固有対が求められることを示す。
13:00
  〜
 13:50
招待講演
日詰明男(龍谷大学理工学部,造形作家)
山岸義和(龍谷大学理工学部)
須志田隆道(龍谷大学理工学研究科数理情報学専攻)
三角形の螺旋タイリングと折り紙(1)

アブストラクト
 三角形の螺旋タイリングとその折り紙は,「フィボナッチ・トルネード」の名で 2005年7月に日詰が発案した。ひまわりなどの螺旋葉序の数学的エッセンスを抽 出した幾何学作品である。その組合せ的性質は,回転角の連分数展開で定まる。 最近では,一般の回転角に対して作図できるようになった。本講演では,現代の 造形芸術との関連についても概観したうえで,実際の折り紙製作を体験し,数学 的な基礎づけについても説明したい。
13:50
  〜
 14:40
招待講演
山岸義和(龍谷大学理工学部)
日詰明男(龍谷大学理工学部,造形作家)
須志田隆道(龍谷大学理工学研究科数理情報学専攻)
三角形の螺旋タイリングと折り紙(2)
14:40
  〜
 15:30
招待講演
須志田隆道(龍谷大学理工学研究科数理情報学専攻)
山岸義和(龍谷大学理工学部)
日詰明男(龍谷大学理工学部,造形作家)
三角形の螺旋タイリングと折り紙(3)
システム分科会運営委員長 木村欣司
理論分科会運営委員長 藤村雅代


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