2023年度の日本数式処理学会第32回大会の開催と講演募集をご案内いたします。今年度は対面形式のみでの開催となります。皆様のご講演ならびにご参加,よろしくお願いいたします。
日本数式処理学会(JSSAC: Japan Society for Symbolic and Algebraic Computation)では,第32回大会の一般講演を以下の要領で募集します。
計算代数や計算機代数におけるアルゴリズムの理論的研究に関する発表で,アルゴリズムの理論的な評価,新しいアルゴリズムの提案,既存のアルゴリズムの改善などが,この分野に含まれます。
計算代数や計算機代数の理論,ないしは数式処理システムを用いて行われる他分野または学際的分野への応用に関する発表で,代数統計や工学設計支援などが,この分野に含まれます。
計算代数や計算機代数の理論を計算機上に実現する数式処理システム自体の研究に関する発表で,新しいデータ構造の提案,新しいインターフェイスの提案,数式処理システムの設計や移植などが,この分野に含まれます。
数式処理システムないしは関連するソフトウェアによる援用教育の研究に関する発表で,新しい教育理論の提案,大規模な教育効果の測定,事例研究に基づく数式処理援用教育の評価などが,この分野に含まれます。
上記に含まれない数式処理に関する実践的活動の報告に関する発表で,既知の教育理論に基づく事例報告,既知のアルゴリズムの実装報告,数式処理に関する研究集会の結果報告などが,この分野に含まれます。特に,実際に計算可能にする,という理論に留まらない数式処理分野の特徴から,論文として求められる独創性や新規性が低かったとしても,資料的価値の高い実践報告は数多くあると考えられます。
個々の講演には聴講者に便宜を図るため分野表記をプログラムにて行います。基本的には,申し込みの際に記入いただいた分野希望に基づきますが,講演の概略を考慮し大会プログラム委員会で分野変更を行う場合があります。
登壇発表者は数式処理学会の会員とは限っていませんが,発表連名者の中の少なくとも一人は学会員であることとします(発表申込締切日までに,日本数式処理学会ウェブサイトより入会申込をお願い致します)。各講演時間は30分を予定していますが,申し込みの多寡により変更される場合があります。
また,優れた登壇発表(連名の場合は単独登壇に限る)をした35歳未満(当該年度の4月1日時点)の研究者には日本数式処理学会奨励賞が授与されますので,若手研究者の方々の御応募をお待ちしています。
数式処理,計算機代数,計算代数には多様な解釈があるため,必ずしも下記に限定されるわけではありませんが,参考までに,それぞれの語句の意味を簡単に述べておきます。
計算代数は,代数学の問題を解くアルゴリズムに関する研究を行う分野であり,計算機代数は,計算代数のアルゴリズムを計算機上で利用する際に生じる課題及びそれに付随する課題に関する研究を行う分野であり,数式処理とは,数や式(数式)を用いて表現される問題及びそれに付随する課題に対し,計算代数や計算機代数を用いてアプローチする分野の総称となります。
その他,ご質問・ご要望は, jssac2023@jssac.org まで